MVNOライフ

MVNOの評判と実際に測った速度から本当に使いやすい格安SIMを見つけていきます。

BIGLOBE LTE・3Gの速度状況と豊富なプラン・機能解説


MVNO事業社としては日本通信についで初期の頃から活動しているのがBIGLOBEです。

 

かなり長くMVNOの提供事業社として活躍していますが、シェア自体はMVNOの中では9%ほど、業界第4位のシェアとなっています。

 

BIGLOBE LTE・3G

 

かつてよりMVNO事業には積極的で、非常に存在感のある格安SIMになっています。最近は新興の格安SIMに話題をさらわれがちですが、プランの豊富さには定評のあるMVNOです。

 

 

BIGLOBE LTE・3Gのプラン


BIGLOBEのプランの特徴は、「大容量で安い」ということです。freebit系列のような極端な安さではないですが、IIJmioなどと比べると若干全体的に安くなっています。

 

全5種類のデータプランコースにそれぞれ音声通話オプションへの加入が可能になっています。

 

プラン音声スタートプラン(1GB)エントリープラン(2GB)ライトSプラン(4GB)ライトMプラン(8GB)スタンダードプラン(10GB)
データのみ 900円 1505円 2838円 3790円
音声契約オプション 1600円 1800円 2405円 3738円 4690円

 

音声通話オプションの最低利用期間は12ヶ月と長めです。解約金も8000円と結構かかってしまいます。

 

大容量プランが揃っているものの、どのプランも直近72時間制限があり、この間に大量の通信を行った場合には、速度が翌日制限される仕組みが働いています。最近の大手MVNOではこの制限を大容量化に伴って無くしているところもあるのですが、残念ながら今のところBIGLOBEではこの制限が有効なままです。

 

BIGLOBE LTE・3Gの機能

無料Wi-Fiスポット

 

BIGLOBE最大の特徴が無料で全国各地のWi-Fiスポットを利用出来るというサービスです。Wi2というWi-Fiスポットサービスでは広範囲に設置されているWi-Fiスポットを別途オプション料金などを支払わずとも利用できるというものです。

 

このWi-Fiスポットサービス(公衆無線LAN)を使えば、MVNO側のパケットデータを消費しないで使えるため、パケットデータの節約をしながらネット通信ができるありがたいサービスです。

 

ただこのサービスですが、サービス開始当初は非常に広範囲なスポットを用意していたWi2プレミアムエリアというものに対応していたのですが、2015年からはこのエリアが対象外になってしまい、決して広範囲とは言えないWi2スポットしか利用出来なくなってしまいました。

 

この理由は恐らくですが2014年の後半に既存のコースを料金そのままにパケットデータ量を増量したために、Wi-Fiスポットの必要性が相対的に減ったからでしょう。この影響で従来よりもサービスとしては恩恵が少なくなってしまいましたが、一応まだまだ現役で使いやすいサービスではあります。

 

BIGLOBEでんわ

 

こちらは音声サービス用のBIGLOBE専用アプリです。通話をする際にこのアプリを通すことで、通常30秒20円かかる通話料を30秒10円で利用できるようになります。半額というわけです。

 

アプリを使うだけで半額なので、通話プランを選んだ方には必須のアプリかと思われます。基本料や追加料金などは発生しません。かかるのは通話料だけでアプリについて発生する料金などはないです。

 

チャージ機能

 

こちらも他のMVNO同様、パケットデータを使い切った時にチャージが出来ます。ただその料金は相場よりも高めです。なんと100MBで300円。他のMVNOでは200円ぐらいが平均的なので、サービス内容的には割高です。その分通常のコースがパケット比では最安に近いため、その点では元を取れていると考えることが出来ます。

 

支払い方法

 

支払い方法にはクレジットカードと口座振替による方法が用意されているので、クレジットカードが使えない方でも契約することの出来る貴重な格安データSIMです。

 

ただし音声契約オプションを付けると口座振替は出来ないので注意して下さい。口座支払い出来るのはデータプランのみです。

 

速度結果

 

若干相場よりも安くなっているということで、その分がどれほど速度に影響を与えているのかを確認しておきましょう。

 

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3G・LTE回線のMVNOのみならず、WiMAXや光回線のプロパイダなどの経験もある老舗なMVNOということでダウンロード速度に期待をかけている人もいたかもしれませんが、速度結果はどれもイマイチなものになっています。

 

過去に計測したIIJmioやDMMモバイル、NifMoといった格安SIMに比べると、明らかにその速度が遅いということは詳細な比較をせずとも一目でわかるでしょう。

 

実際に利用してみると使う用途によっては体感としてそんなに差はないかもしれませんが、動画や画像が多いサイトなどを読み込む際には他のMVNOよりも遅くなるのは明らかです。

 

また速度とは直接関係はありませんが、この格安SIMで動画を読み込んだ際に画質の劣化が確認できました。大容量プランで動画を楽しみたいという目的で契約しようと考えている人は、この点を契約前に気にしたほうがいいです。動画はたっぷり見られるでしょうが、劣化した画質での視聴になるため期待に添えないかもしれません。

 

まとめ:プランは豊富も、機能や速度で不安

 

BIGLOBE LTE・3Gはコースプランが多くて、ヘビーユーザー向けの要望を満たし得る格安SIMの一つであることは確かです。ところがそのプランの多様さ以外のところでは優位性を見せられていないのが現状です。

 

決して速度は速いほうではありませんし、独自の機能やサービスというのもWi-Fiスポットの対応箇所の減少で魅力を失ってしまいました。さらには肝心のプランの多さも、多機能かつコースの多いDMM mobileが登場したことでメリットとしても弱いという現状厳しい競争状態に陥っていると言えます。

 

オススメ度については70点/100点といったところです。長所と呼べる部分が相対的に少なくなってしまったことで、かつてほどの魅力がなくなってきています。今後BIGLOBE LTE・3Gだけが持つサービスなどを見せていかないと、シェアが少なくなってしまうMVNOになるのではないでしょうか。

BIGLOBE LTE・3G