MVNOライフ

MVNOの評判と実際に測った速度から本当に使いやすい格安SIMを見つけていきます。

IIJmioの速度状況とプラン・機能解説

 

IIJ(インターネットイニシアチブ)が提供するMVNOサービス「IIJmio」。

IIJmio

現在「IIJmio」はOCNモバイルONEと共にMVNOのシェア上位を維持しており、MVNO全体の20%で2位のシェアを掴んでいます。OCNモバイルONE同様に非常に高い評価を受けており、MVNOを選んでいく中では「定番」の一つになっています。

 

満足度でもこちら70%近くの数字をたたき出し、OCNモバイルONE並みの高評価を受けています。

 

IIJmioプラン

 

プランは3つのパケットデータを選べるプランがあります。音声通話オプションにも加入可能です。

 

プラン2GB/月コース4GB/月コース7GB/月コース
データのみ 900円 1520円 2560円
音声契約オプション 1600円 2220円 3260円

 

プラン自体は非常にシンプルです。パケットデータの容量ごとに料金が違い、多くなるほど料金が高くなるという仕組みになっています。

 

パケットデータの契約規定量を使ってしまった場合、200kbpsへと速度が制限されますが、IIJmioではその状態でも高速通信可能なバースト転送機能を備えているので使いやすくなっています。

 

7GBのコースではシェアコースとして最大3枚のSIMカードと共に利用することが可能となっています。これによってスマートフォンの複数台持ち、タブレットやルーターにも格安SIMを使う事が出来ます。シェアコースの3枚のSIMカードは同時に通信することは出来ません。必ず1枚のSIMカードだけしか同時には通信出来ませんが、それでも複数台持ちの方にはとてもありがたい機能の一つになることでしょう。

 

IIJmioサービス・機能解説

 

・バースト転送機能

 

IIJmio及びIIJmioがMVNE元となって提供しているMVNO回線特有の機能というものがあります。それが「バースト転送機能」です。

 

この機能はIIJmio系列の格安SIM最大の特徴というか武器に近い大きな契約メリットです。

 

どういった機能かと言うと、通信規制が発生したもしくは高速通信機能をアプリでOFFにしている場合には通信速度はIIJmio系列では200kbpsの速度になってしまいます。ですがこの速度に落ちている時も最初の約3秒間だけは200kbpsの規制速度から外れて通常の高速通信が出来ます。

 

この理由はIIJの方針にあります。格安SIMを運用する上では利用しすぎる人への規制自体は必要であるものの、低速すぎて罰則的な意味合いを規制速度に持たせたくないというのです。そのため最初の3秒間だけ高速通信をさせることで、大体のデータや情報を読み込み、低速時でも少しでも快適さを残して通信してもらおうという配慮がされています。これによって軽いサービス(Twitterや掲示板系など)では最初の3秒でほとんどのデータをダウンロード出来るため、速度低下を感じにくくなっています。重いサイトでも最初の高速通信でテキストデータなどが読み込まれるため、画像などが出る前に大体の内容を把握できます。

 

そしてこのバースト転送は、ストリーミング通信でも機能しており、定期的にバースト機能が働いてダウンロードを多くしています。そのためradikoやツイキャス、USTREAMといったサービスにおいて、遅延はある程度ありながらもほぼ途切れること無く視聴が出来るようになっています。

 

低速通信でも快適に使いたい場合には絶対的にこのIIJmioを利用したほうがいいという特別な機能です。


・パケット繰り越し機能

 

IIJmioが確かMVNOとして最初に始めた機能として、パケット繰り越し機能があります。

 

これは契約しているパケットデータの容量を当月中に使いきれなかった場合に、翌月にその余ったパケットデータを繰り越して使う事が出来るので、無駄なくデータ量を使う事が出来ます。

 

ただし通常のパケットデータは繰り越せるのは1ヶ月分だけで、2ヶ月目以降・翌々月まで余った分を繰り越すことは出来ません。追加購入分はその限りではなく3ヶ月目までです。

 

繰り越したパケットデータが使えるのは当月に用意されたデータ量を使い切ってからです。そのため翌月に繰り越されたパケットデータを使うということは、翌々月に繰り越されるパケットデータが存在しないということになるため、翌々月の使い方を節約気味にしないと低速回線へ落ちてしまいます。その点は注意したほうがいいでしょう。

 

・バンドルクーポンONOFF機能

 

IIJmioでは高速通信モードと低速通信モードを分けられるバンドルクーポンの切り替え機能というものがあります。バンドルクーポンというパケットデータ量を使って高速通信をするという考え方なので、それをONOFFで切り替えることで高速・低速と回線速度を変化させることが出来ます。

 

高速通信が必要ないようなサイトをみる時には、バンドルクーポンをOFFにして、バースト転送機能のついた低速回線で使って、高速通信出来る通信量を任意に残しておくという使い方が出来ます。

 

アプリで簡単に切り替えることが出来るので、頻繁に切り替えをしてもストレス低めで使えるでしょう。

 

・固定光回線とのセット割

 

2月26日からIIJの提供する固定電話の光回線網のプランとMVNO格安SIMをセットで契約している人に対して、「mio割」と呼ばれる固定回線側の料金を毎月割引してくれるサービスが始まります。

 

この割引を利用することで、固定回線側の料金が毎月600円安くなり、安めのマンションタイプでの契約ならば光回線は月3360円で使えることになります。格安SIMを最も安い900円のプランからでも「mio割」を適用できるため、セットで利用する予定や環境があるようならば、確実にお得な割引として使うことが出来るでしょう。

 

速度検証

 

IIJmioは2015年現在、MVNOについて語る際に好意的に語られることの多い事業社の一つと言えます。その理由には上記のような各種機能の他にも、速度が優れているという基本的な使いやすさの高さにあります。

 

実際にどれほどの速度が出るのかを検証してみましょう。

 

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最混雑時のお昼時は0.70Mbpsほどになっています。これはIIJmio側でこの速度に抑えているような気がします。というのも別の日の同時間帯で測っても同じような速度が続いて出るからです。

 

帯域が潰れないようにユーザー全体の通信速度を抑えることで、昼時に最低限必要な速度を出せるようにしているのではないでしょうか。

 

その他の時間帯ではどれも10Mbpsを超えることがあり、速度が遅いということは全く感じさせません。これはOCNモバイルONEには無かった特徴ではないでしょうか。この速度レベルを維持できるようならば、キャリア回線から直接MVNOへのりかえて携帯料金を節約するというやり方も、IIJmioならば実用範囲内でしょう。

 

契約方法

基本的にはクレジットカード払いが対応している支払い方法になります。

 

口座支払いには対応していません。もしも口座支払いに近い方法を取りたいならば、プリペイドプランを契約するという方法が、クレジットカードを使わずに出来る方法になるかもしれません。

 

まとめ:万能でクセのない契約、万人にお勧め出来る格安SIM

 

格安SIMの中ではOCNモバイルONEに並ぶほどの多機能さを誇り、そのどれもが利用頻度の高い貴重な機能が揃っています。速度もOCN以上に出ることもあり、難点らしき部分が見当たらない完璧に近いMVNOです。

 

唯一何か言うべきところは、プランとして選べるデータプランの種類が3つしかないところでしょうか。ただその部分もこのあと紹介するDMM mobileの存在によって問題も解決するため、IIJグループ全体で見ると隙がなさ過ぎる格安SIMになるでしょう。

 

お勧め度は95点/100点です。これ以上の格安SIMは今のところ見当たらないため、ベストな選択肢の一つであることは間違いないでしょう。

IIJmio