MVNOライフ

MVNOの評判と実際に測った速度から本当に使いやすい格安SIMを見つけていきます。

b-mobile・日本通信の速度、各種プランについて


日本通信が運営するdocomo系MVNOサービスb-mobileは、その特徴として非常に多様なプランが存在するというものがあります。

 

b-mobileは機能的にはその他のMVNOに比べるとひ弱な部分が見られますが、プランの豊富さという点で多くのユーザーの需要を囲おうとしているようです。

 

初期から事業を行っているMVNOでありながらネット上ではあまり評判が良くないのですが、その理由についてはこの記事の最後の方でわかってくるかと思われます。

 

 

高速定額プラン

 

MVNOは料金が安い代わりに、データ通信量が少ないプランになってしまい、自由にネットを繋ぐ環境というのが持ちにくい性質のものでした。

 

そこでb-mobileでは、データ通信量を無制限に使うことの出来る特別なプランを用意しています。それが「高速定額プラン」です。このプランならばどんなにネットをしても使いすぎによる通信・速度規制とは無縁になります。

 

あまりにも大量に通信するユーザーは規制の対象にするとのことですが、基本は無制限での利用が出来ますので、通信量を気にして行動したくない人にはいいでしょう。1980円と安価な料金で利用出来るのも大きなメリットでしょう。

 

問題は実際の速度がどれくらいかということですが、これについてはこの記事の後半に検証しています。

 

携帯電話プラン

 

これまで各MVNOが提供してきている格安SIMは、スマートフォンに最適化された料金プランのみが用意されていて、電話を中心に使いたい人やガラケーで使いたい人にはあまり利用用途の合わないものばかりでしたが、日本通信ではガラケー用の格安SIMも販売しています。

 

ガラケー用ということで、パケット通信を使ったネットは出来ませんが、電話をする際にお得になる無料通話が備えてあります。

 

ただし問題は、格安SIMという割にはそれほど安くならないという難点があります。スマホのパケット代と違って、通話中心のプランだと基本料金を下げることは難しくなっているようです。

 


03番号SIM

 

通話向けの契約として日本通信が用意しているものとして、スマートフォンなのに「03」から始まる電話番号が持てる「03」SIMという契約があります。こちらは数量限定、スマートフォンセット限定の契約です。

 

通常よりも契約にかかる料金が高くなってしまいますが、スマートフォンで03から始まる電話番号を契約出来るということで、個人で活動する小規模な事業者の方などには非常に便利に使える契約になるでしょう。

 

問題はスマートフォンセットが必須であり、そのスマートフォンもスペックの割には値段が高くなっています。例え未使用で売ったとしても、購入費用としてマイナスになってしまうので注意がひつようです。更にこの03番号は特殊な仕様になっていて、残念ながら緊急通報(110や119の電話番号)へ連絡することが出来ません。何かあった時に助けを呼べないようになっています。ですので、代わりの連絡手段というのも必要になってしまう仕様です。


プラチナSIM

 

もう一つ特徴的な日本通信のプランとして、iPhone・iPad向けのヘビーユーザー用のプラン「Platinum SIM」というものを提供しています。

 

8GBという大容量なパケットデータに加えて音声回線オプション付きで3980円という料金設定です。SIMフリーiPhoneやiPadに合わせたプランにしてあります。

 

ただ現在では上位互換的な高速定額プランが生まれたことで、ほぼそちらでの契約が主となっており、Platinum SIMのメリットや特徴的なものは薄れてしまっています。

 

スマホ電話SIMの販売が終了したのと同様に、このプラチナSIMについても高速定額プランへの移行がすぐに進むことでしょう。

 

機能・サービス

 

実は日本通信・b-mobileは、最初期にMVNO事業を始めた草分け的存在にも関わらず、格安SIM内のサービスや特殊な機能というものがほとんどありません。唯一あるのはSMSオプションぐらいでしょうか。OCNやIIJmioといった格安SIMの話題を引っ張る各MVNOが、データの繰り越しや低速時でも使いやすいようにしたバースト通信など様々な機能を用意しているのに、日本通信・b-mobileは一切こうした機能はありません。

 

シンプルと言えばシンプルではありますが、サービスの質を良くする機能が他社と比べて明らかに少なすぎるのは、デメリットのほうが大きいのではないでしょうか。

 

支払方法

 

支払方法はクレジットカードです。一度b-mobile IDに登録してしまえば複数のSIMカードを同時に契約することが出来ます。

 

速度

 

速度については現在日本通信が一本化をすすめている感のあるb-mobile高速定額プランを使って計測してみました。

 

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通信量が無制限になったプランだといっても、速度が出るかどうかは全く別の話であり、実際このb-mobileの高速定額プランではほぼ「低速」と言っていい結果しか出てきていません。

 

特に帯域に大量のユーザーが集まるお昼時には0.0Mbpsの速度という、エラーは起きないもののパケットデータもほぼ流れていないような超低速な速度を記録してしまっています。

 

それ以外でも1Mbpsを超える結果をあまり出せていないため、スマホに最適されたサイトでも読み込みに時間がかかってしまうかもしれません。

 

更に全体的にpingと呼ばれる応答速度に関する数字が高く、そもそものダウンロードが開始されるまでが遅いという弱点も見えてきます。

 


まとめ:機能は少なくプランも目立っていない、速度も良くなく良さが少ない

 

b-mobileはMVNOを広めた大きな功績こそありますが、実際のサービスについて語るならばネガティブな評価しか出てきません。

 

その理由はプランだけは多くても、回線の使いやすさに直結する速度や品質、サービスや特殊な機能などが他のMVNOに比べても明らかに劣っています。特にわかりやすい速度という指標においては、ちょっと帯域が混んだだけで大幅に速度低下へ陥ってしまう貧弱な回線品質です。

 

おススメ度は50点/100点です。無制限プランが一応は安いので50点はつけていますが、それ以外の品質や機能の少なさから上積みできる評価がプラスになる要素はありません。MVNOの中では最も有名かもしれませんが、ネームバリューだけで実際の回線の中身は目立った良さが無いのが現状です。