MVNOライフ

MVNOの評判と実際に測った速度から本当に使いやすい格安SIMを見つけていきます。

FREETELのスピードテストブースト詐欺から見る本当に選ぶべきMVNO格安SIMの基準


昔、AndroidのスマートフォンがiPhoneに敵わず、性能その他の点でiPhone以上の訴求性を持たなかった際に、ベンチマークソフト/ベンチテストのアプリ上で数値がよくなるような内部処理を行ったスマホが大手メーカーから発売されていました。

 

スペックを数値化して性能を比較した際に、iPhoneよりも勝る性能を見せつけようと、ベンチマークに最適な処理を施してスペックから想定されるよりも上の性能を偽装するというものです。

 

これらが発覚した際に、内部に処理を行っていたスマホは「ベンチマークブースト」「ベンチテスト番長」などといって揶揄されました。実際に利用時には大した性能ではないのに、ベンチマークソフト上ではよい数値を出すためにこうした蔑称が使われていました。

 

今このスマホのベンチマーク詐欺は、発覚した瞬間に海外メディアから一気に晒挙げられたり、iPhoneとの性能差がほとんどなくなったこともあって、中堅中華メーカーぐらいしか行わなくなって心配する必要はなくなったのですが、
日本においてはこのベンチマーク詐欺が別の形で生まれて来ているようです。

 


それは今ちょっとしたブームになっている「MVNO(格安SIM)」の「スピードテスト」においてのベンチマーク詐欺です。

 


MVNO(格安SIM)の比較は各メディアにおいて盛り上がっていますが、料金プランで如何に安いかという点が頭打ちになってきたことによって、ここ最近は如何にスピード(通信速度)が出るかを競い合っています。

 

スピードテストの比較はメディアや個人が最近は盛んに行っていますが、このスピードテストのアプリやサイト結果の数値において、一部のMVNO(格安SIM)がベンチマーク上の数値をよく見せて、実際の利用シーンの速度では遅いという「スピードテストブースト」「スピテス番長」と呼ばれるSIMが出てきています。

 

今のMVNO(格安SIM)選びにおいてスピード(通信速度)というものはユーザーがかなり重視する点です。既に格安SIMを使っている人が次のSIMを選ぶ時や慎重派のユーザーが、料金以上に重視するのがこの部分です。

 

今や如何にこのスピード(通信速度)があるMVNO(格安SIM)を選ぶかというのがリテラシーの高いユーザーの行動形式になっているわけですが、このスピードテストの信憑性というものが今「スピテスブースト」によって揺らいでいます。

 

 

FREETELがスピードテストにブースト

 

スピードテストをブーストさせて、本来の利用シーンで出せる通信速度以上の見た目上の数値を出しているのが「FREETEL」です。

 

FREETELは一部の時間帯で通信速度をスピードテスト上では好調なものの、動画や画像といった通常の利用シーンにおける重要な通信のダウンロード速度が落ちるといった場面が見られます。


スマホ辞典さんの以下の記事をご覧ください。

smaho-dictionary.net

 

スピードテストでは高速にも関わらず、動画と画像のダウンロード速度がスピードテストとは似ても似つかない低速な速度での通信になってしまっています。

 

記事ではスピテスブーストではないと言っていますが、画像ダウンロードを規制している/画像ダウンロードで速度を計測するRBBのスピードテストでは良い速度、というこの2つの仕様を見ると、規制ではなくスピードテストへの最適化と言ったほうが正しいでしょう。

 

つまり「スピテスブースト」を実施しています。

 

スピテスブーストによって揺らいだMVNO(格安SIM)選択基準

この記事ではFREETEL以外にも楽天モバイルにもスピテスブースト疑惑が出てきています。

 

スピテスブーストが行われているということは、スピードテストによってMVNO(格安SIM)を選ぶという基準が揺らいだことになります。特にこの2つは色々なサイトで通信速度が高い評価を得ていたわけで、その評価が実は「偽装」されていた速度であったというのは知識のある人ほどショッキングな内容になるでしょう。

 

これまで定番化していたスピード(通信速度)を比較してのMVNO(格安SIM)の選択が、このスピテスブーストによって参考にならなくなってしまったことを意味するのですから。

 

通信速度への要求は一定まで。事業への取り組みの信用度を新しい基準に

スピードテストの結果を信用してMVNO(格安SIM)を選ぶというのがここ最近流行っていた定石だったものの、そのスピードテストを捜査してよい結果をわざと出すように調整したMVNO(格安SIM)が出てきたことで、それも崩れてしまいました。

 

そもそもMVNO(格安SIM)の通信速度は、この過渡期において既に低速化して需要を満たせないものが増えてきており、もはや通信速度への期待値というのが下がり始めています。

 

今MVNO(格安SIM)の通信速度に対しては、強い期待値や過度な要求をせずに、使えるレベルで速度が出るものを得られれば良い、という考えをもって捉えるべきかもしれません。

 

最低限ストレスを感じないレベルで画像の読み込みなどをしてくれれば御の字という考えで使えば、MVNO(格安SIM)の通信速度に対する不満や絶え間ない比較を気にしなくても良くなります。


では今後MVNO(格安SIM)を選ぼうと思ったときに、どういった基準を持って比較すればいいのでしょうか。

 

通信速度が偽装され始めたことによって通信速度は比較に値しなくなりましたし、今更安い料金を10円単位で比較しても仕方ありません。機能やサービス、サポートの比較はいいかもしれませんが、この項目もすぐに対抗措置が各MVNOで行われて横並びになってしまうでしょう。

 

こうした中で何を基準に選べばいいのか。それはユーザーとの向き合い方が如何に信用できるか、という指標になるでしょう。

 

ユーザーとの向き合い方とは何か。例えば今回のFREETELや楽天モバイルだと、ユーザーを騙してスピテスブーストをかけて通信速度を見た目だけは良くしています。これらの事業者にとって、ユーザーは向き合うものではなく如何に攻略するかという対象のように見えます。

 

こうしたユーザーへの向き合い方にあなたは信用を置けるでしょうか。日常で使うスマホ回線を預けられるでしょうか。スピテスブーストをかけるようなMVNO(格安SIM)を信用して使い続けられるでしょうか。

 

少なくとも今のFREETELや楽天モバイルはユーザーのことを思っておらず、利益のために如何に騙して攻略するかを考えています。こんなMVNO(格安SIM)を選んでしまったら肝心な場面で使えない低速通信をさせられますし、今後長期的に利用することを考えたときにサポートや利便性に影響を与えることでしょう。

 

本当に良いMVNO(格安SIM)を選ぶなら、ユーザーを攻略する対象ではなくて向き合う対象としてみているMVNOを選ぶべきです。

 

ユーザーを騙そうとせず、ユーザーのキツい改善要求などの意見に対して向き合う姿勢を持ったMVNOならば、たとえ速度が他の格安SIMより遅くても信用して使い続けることのできる価値があります。長期的に見ればスピテスブーストをするMVNO(格安SIM)よりも、帯域増強などの速度改善策をとってくれる可能性も高いため、偽装をしない信用できる回線を使えるという安心感があります。

 

このユーザーと向き合うMVNO(格安SIM)というのは少なく、現状そうした役割が期待できるのはIIJmiomineoです。

 

IIJmio

 

mineo

 

特にここ最近はmineoがこのユーザーと向き合う姿勢というのを見せており、IIJmio以上にユーザー寄りの運営を行っています。

 

IIJmioはIIJミーティングでかなりリテラシーの高いユーザーからの意見を取り入れており、グループ100万回線の帯域をしっかりと運営している安定感があります。

 

mineoはマイネ王というサイトを作成し、ユーザー同士の交流やユーザーが直接mineoの運営に対してコメントできる仕組みがとられています。そのため、IIJmioよりもダイレクトにユーザーの意見を運営に送ることができ、それが全ユーザーに公開されています。

 

例えば2月にmineoでは速度低下が起きており、それに対して運営が状況説明と今後の対応策というのを発表しました。この対応自体MVNO(格安SIM)の中では異質なほどのユーザーとの向き合い方なわけですが、さらにその報告記事のコメント欄をオープンにしてユーザーの声を包み隠さずオープンにしていました。

 

当然速度が遅いとその分炎上系のコメントが集まり、ネガティブな意見も出てきます。そうした意見から逃げずに公開して受け止め、しっかりと次の改善報告を記事において発表するという流れがありました。

 

この流れ、運営の仕方を見てもユーザーの意見が反映されないFREETELや楽天モバイルとのユーザーとの向き合い方の方針が違うことがわかるでしょう。

 

スピテスブーストをするMVNOとユーザーと向き合うMVNO、どちらがより信用に値するかはもはや自明でしょう。

 

これからのMVNOの選び方

これからのMVNO(格安SIM)の選び方や比較の仕方としては、どれだけユーザーに対しての目線をもって運営しているかを基準にしたほうが良いでしょう。

 

通信速度は偽装が簡単にできてしまいます。料金はどこもキャリアに比べると安いのは明らかです。機能やサービスもすぐに横並びになってしまいます。

 

そうした中で明確に異なるのはMVNOを運営する事業者の姿勢です。ユーザーと向き合うのか攻略する対象として見ているのか、ここはその会社の色が一番出ます。

 

そして現状ユーザーへ向き合っているのはmineoでありIIJmioという2つのMVNOが割と突出しているのを感じられます。利益優先のMVNOが多い中で、本当にモバイル通信の未来を考えているのはこの2つしか今のところありません。

 

MVNO(格安SIM)を選ぶ方法、比較の基準というのはこれからは速度や料金も参考にはならなくなるでしょう。

 

とくに速度はこの1年ぐらいで良い速度、悪い速度というのがどのMVNOに見られるようになっており、速度が良い格安SIMを選んだといってもすぐに状況が悪くなってしまいがちです。通信速度はほとんど水ものであり、参考にしても仕方ないということがわかってきました。

 

しかも今回のFREETELと楽天モバイルのスピテスブーストの発覚により、そもそもその結果が信用おけなくなってしまいました。

 

これからは通信速度が良いというよりも通信速度を誤魔化さずに速度改善を積極的に行ってくれるMVNO(格安SIM)を選ぶべきになるでしょう。

 

そしてその筆頭であるmineoやIIJmioならば、不満にならないレベルの速度信用度を持ったSIMを契約できると思います。

 

スピテスブーストを行うMVNO(格安SIM)が出てきたことで、今後はスピードテストの結果を見ての選択ができなくなってしまったので、こうした新しい基準(信用度)を元にMVNOを選ぶといいでしょう。

 

公式⇒IIJmio

 

公式⇒mineo